今年もまた

 埼玉加須市の友人から無花果が10キロ届いた。ジャムにする。

 皮を剥いた無花果はオフホワイトから淡い黄緑になる果皮にちかいところの果肉、そして甘味を蓄えた、小さな種を沢山抱えた、濃い煉瓦色の中央の果肉の色の取り合わせは、毎年その美しさ、配色の妙に時々手が止まる。

 残念なことに、この妙は、加熱することによって煉瓦色1色に染まる。美味しいジャムのために犠牲になるものがある。何かの犠牲によって成立するものが沢山あるものだ。「それにしても、きれいだね」と、今年もため息が出た。

at 12:03, オーナー, -

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