手前味噌

 
今年も友人から手作りの味噌が届いた。大豆と塩と麹だけで、酒精などを使わない本来の味噌。大豆は「茶豆」。枝豆で食べると、薄皮が茶色なのでこの名なのだろう。山形のだだ茶豆や、新潟の茶豆は枝豆として、独特の香ばしさと酷で人気がある。茶豆は完熟の大豆としても味が深くすこぶるうまい。虫がつきやすいので、一般には生産する人が少なくなっているらしい。友人にももっと生産量を増やして販売をしたらというが、虫食い豆の選別が大変なので無理との事。さらに今年は、麦の麹を使った味噌も作ったとの事。米が貴重であった時代、農家が作る自家製味噌はこの麦麹味噌が多く、我が父の実家もそうであったことを今でも舌が覚えている。酷が薄く、旨みに飢えていた時代は高度成長と共に米麹に変わり、どんどん麹の量を増やし、甘ったるいものが増えてきた。最近では、酒精を使い、速醸のものが大半。麦味噌はいつの間にか時代から忘れられたが、我が友は何処からか、細々と作り続けられてきた物を探し出し、今回になったらしい。酷は薄く、旨みに飽きてきたこのごろ、特に夏にはさっぱりとして美味しい。10年ほど前に偶然栃木の今市で発見し懐かしく賞味したが、来年の夏には十分堪能できると思うと心が逸る。この味噌を何かの形お客様にご提供したと考えているが、まだ思いつかない。暫しお待ちあれ。長々と手前味噌の駄弁失礼致しました。

at 11:03, オーナー, -

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爪を噛むのは良くないわ〜♪

 
先日友人の所に出かけた。途中小指の爪が少し割れて気になり、ついて早速爪切りを借りた。すると小さなニッパ−型のものが出てきた。どこかで目にしたことはあるが使い難そうなので気には留めてなかった。使ってみると、慣れていない分ぎこちないが、全くバリが出ないので、ヤスリの必要はなく、気持ちがよく、すべての爪をきってしまった。溝口映画の笠さん、サザエさんの波平さんんが、柔らかな陽光をうけ、ご近所、家族の心地よい喧騒をBGMに縁側で爪を切っている姿が目にうかび、早速購入。ちなみに物は、新潟、三条の須和田製作所製。最近巷では、ネイルサロンとやらで、爪を磨き、てんこ盛りのトッピングすることが流行っているとか。人殺しの道具である刀や、銃にまで象嵌や、蒔絵をした我が日本人であろとすれば、それもありだろう。何をしようと、どんな道具を使おうと、幼子の桜貝のような艶やかな爪には何人も敵いやしないのではあるが。とにかく道具はそろったので、昭和初期の、家庭の原風景を想起しながら、我が人生を共にした分厚く、無骨で、もろくなった我が爪を「これからもよろしく」との思いで爪をきってみよう。

at 10:18, オーナー, -

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何かに見えません?

 
さすがに3月、陽光の入射角が大きくなったのだろう屋根の雪は日差しには勝てずに、積雪にはならず落ちてしまう。たまたま露天風呂屋根の上に木の枝に積もった雪が落ちたのだろう、そこだけ硬雪が重なったため、融けずに残った。その形が面白いので画像に残した。私には神社の参道に鎮座まします狛犬に見えたのですが。一枚張り付いた枯葉が目かなと思ったら、偶然のいたずらに思わず笑ってしまいました。どこかの雪祭りの雪像には比べようはありませんが、作為のない、無垢な大らかさは自然だけのなせる技だろう。少し思い入れが過ぎるでしょうかな。

at 10:52, オーナー, -

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