2012.05.27 Sunday
照葉
春真っ盛り、冬の名残をかすかに含んだ風の中をきらめく陽光は、スキップをしながら山々を、木々の間を渡っている。先日買い物に行った帰り、下校中の新1年生と出会った。早くもランドセルがいたにつき、自信満々の歩みに思わず微笑がこぼれた。車の中から聞こえはしないが、「おかえり」といってあげた。つい先日生まれた幼葉も今、ご覧の通り、新1年生ぐらいと思われる。葉もすっかり広がり、はっきりと葉脈も浮き立ち、やる気満々、自信満々。残念ながらまだ色は淡い。彼らがしなやかな体を、春の陽、風にささやくように揺れる姿は、遥か記憶の底に沈んでいる己が幼子の時を垣間見た思いがする。ほんのりと、苦く、甘く、酸っぱい。半そで、半ズボンが少し早く、額に汗をかきながらも、腕がひやっとした、日曜日のO君の家の前のレンゲ畑でございます。