ゆれてゆれて

 
山桜が花弁を散らし、桜に湧いた早春の華やぎも過ぎ、森は緑の色見本を広げたような様子になっている。そんな中、修理桜が開花。一般的な桜とは似ても似つかわないような、房状の小花の集まりと、白い花色。桜の仲間の証拠は、樹皮と小花を見ると分かる。桜と名乗るのは遠慮して、白い色に甘んじているのかどうか。材は家具や、カウンターとして利用されるらしいが、ここにはそんな大きな木はない。彼らが梅雨の前の定まりにくい天候の中、風に揺れる様は、房である分風の抵抗を受け易いのか枝と共に揺れるため、レースのフリルをたっぷりと付けたウエディングドレスのように見える。なんて全くも縁のない想像してしまった。

at 13:05, オーナー, -

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根性独活

 
昨日から1泊で、若松から新潟まで蒸気機関車に乗った。私に若干乗り鉄の匂いを感じた友人T君が誘ってくれたものだ。家の近くに東武の機関区があったり、母親の実家に行くのも蒸気機関車であった身には、身近で、しかもすぐに子供に戻してくれる。若松駅で見たらすぐに心踊り、声がでそうであった。じいちゃんにつれられた、小さな子供3人が、ホームに這いつくばって入線を見ている姿に一緒に同じ行動をとりたい衝動にすら駆られるほどであった。石炭の煙がわずか車内にもかおり、適度な速度は車窓殻の眺めを十分に楽しませてくれる。途中で、給水、点検の間、間近にする機関車は、スペシャルな機械工学の塊ではあるが、蒸気機関の息遣いはスペシャル人間的である。汽車を堪能し、我が家に戻り、裏に出てみると、石の水鉢の元、小石で硬くしまった地面から、独活がいつの間にか育っていた。我が家は、昔独活の繁殖が盛んな地であったらしいが、こんな悪条件に芽を出すとは。やがて邪魔になるので、切るべきか、根性に敬意を称して、このままにするか、しばらく悩ましい日が続く。

at 15:06, オーナー, -

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おりこうさん

 
我が家には大小合わせて十数本の石楠花がある。私の中では一番気にかけ、面倒を見ているのが石楠花。しかし、親の心子知らず、の喩えの通り、ほとんどが花をつけない。雪囲いをしないと折れてしまうし、(自然界では雪深い斜面に咲いていることが多い)、囲いをすると中が中が暖かいのか、虫が葉を食べてしまい、春になって、囲いを取ると、新芽がすべて食べられていたり、ひどいと葉がほとんどなくなってしまうものもある。かなり愚痴っぽくなったが、そんな中、開花させたものがある。昨年みんなに万田酵素を与えたので、花も元気に見える。花をつけなかった物には、お仕置きとして今年は肥料は少なめにしようかななんて意地悪なことを考えている。肥料の与えすぎで、根張りが十分でないのかもしれないので、肥料を切らすのも一つの手ではあると思う。意地悪ではなく。

at 16:12, オーナー, -

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よかった

 
タラの芽の様子を見に裏に出ると、薪の上にたぶんオオルリだと思う鳥がご覧のようにじっと動かずにいた。見たところ外傷は無いのだが、このまま動けず衰弱していくのか、他の生き物に襲われたらと心配。とにかく今日は観光協会主催の一斉清掃なので出かける。帰ってきたら、脱糞後、飛びたっていったとのこと。窓ガラスに木々が映りこみ、間違えてガラスに衝突という事故があって以来、カーテンをしているので、どんな事故が彼にあったのかは分からないが、無事の報せに安心。ともにこんなにも間近に姿を見られたことに驚いた。事故のせいか体に生気はないが、野生の生き物の持つ、眼差しの鋭さには小さいながらも、こちらがたじろぐほどの気迫を感じる。「生きる」ことを意識したり、考えもしない文明という名の日常は少し変なのかも。

at 13:59, オーナー, -

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仮設にも、季節の春は来ている

 一昨日、お約束の蕗味噌を持って仮設住宅を訊ねた。毎年、自宅の竹林から掘りたて、茹でたての筍を大量に持ってきてくれるSさんのもので、筍の混ぜご飯を作ってそれと一緒に。安定した春の季節、仮設住宅も窓が網戸に替わり、避難の方も、家の中も、心なしかすがすがしく見えほっとする。しかし、計画では行政が3階建ての3LDK,2LDKの集合住宅を用意できるのは3年くらいかかるらしい。震災以来、1次避難、2次避難、仮設住宅と自分の意思でなく、国の命令で避難生活余儀なくされている。こんなにも長い間、強制避難者の人権が侵されていると思うと、元気を装う仮設の人々の心の暗部を計る事は出来ても、除くことは出来ないことに胸が詰まる。ほとんどの皆さんが、週何度かデイサービスに通い、ささやかな人的交流があるので、塞ぎこむことは無いようだが、見せ掛けの元気を良いことに、行政レベルでしか出来ない施策に、スピード感も、避難者の満足も見えない。今度は夏前に、エアコンのフィルターの掃除を約束してきた。「また行くよう〜」。

at 14:18, オーナー, -

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いさぎよく

 
露天風呂前の水芭蕉も、一斉に、冬の間ずっと凍てつく寒さから新芽を守っていてくれた殻をさっと脱いで白い、可憐で、清楚な花を開いた。これから気温が下がっても、霜が降りても守ってくれるものは無い。覚悟の開花だ。端から見れば我利や我執でしかないものを、拘りなどといっていつになっても変われない自分と比べれば、なんと潔い植物たちの行動が、春はそこらじゅうに溢れている。気がつけばブナの冬芽の殻が足元にたくさん落ちている。見上げればもうすっかり花が咲き、薄緑で淵が薄茶の白い産毛が密集した小さな葉がたくさん枝についている。潔い彼らの息吹が心地よい薫風の名の春風の源かもしれないと思える。

at 21:45, オーナー, -

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急ぎ足でおっとっと

 
昨日は今年の最高気温20度を記録。昨日桜の蕾がずいぶんと膨らんできたとおもっていたら、今朝、見事に開花。桜たちも気温の上昇を待ち焦がれ、満を持してという感じがするくらい一斉に、一夜で満開状態。それでも他の植物に比べればずいぶんと早いのに、きっと桜は気ぜわしい、もしかしたら、あわてんぼうのおっちょこちょいな性格なのかもしれない。そう思ったら、おかしくて、他人とは思えない身近な奴になった気がする。陸上界も100メ−トル9秒台が騒がれているが、毎日、桜湯を飲むと9秒台が出るかもしれない。これから毎日、気温の上昇と共に気ぜわしいことになり、あっという間に新緑になるのだろう。

at 12:12, オーナー, -

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一人が好き

 
昨日の桜の近くに、コブシも開花していた。気がつくとコブシもヤマザクラも群生せずにほとんどが独立木として他の植物と共存している。種の保存を考えれば、仲間と一緒にいた方が受粉の確率も高く、しかも存在できるということは、その地が生存にも適地であるはずなのに群れない。己が容姿に自信があるからだろうか、独立木でも十分に目立ち、受粉に心配は無いと考え、他の適地に種をばら撒き、様々な地で仲間を生かしたほうが、様々な危険の回避になると考えたのだろうか。独立木でも十分に美しく、孤高のすがすがしさえ感じることもある。群れることで、己の存在を拡散、希釈させ安心する私にはとても無理な生き方である。だから、羨ましくもある。

at 12:36, オーナー, -

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遠きにありて思うもの


日常的に通る猪苗代への道は標高差が200メートルということもあって、春は季節の移ろいをいち早く感じ所になっている。今日は桜の開花が山を登り始めたことを知る。杉木立の中の桜は周りが暗いために一層華やかさが増す。木立が無かったらもう少し艶やかさが見られるかと思い、苦労して裏側に回る。予感はあったが、初めの感動との落差にがっかり。やはり美人は御簾越しに離れて眺めることの方が良いようだ。でも、ついでの御褒美が一つ。キビタキが10数羽、木立と田植えを間近にした田の上を飛び交う姿に出会う。我が家にも1,2羽やっては来るがこんなにもの姿は初めて。彼らは福島の県鳥にもなっているが、田植えの時期を報せる告げ鳥と考えればそれも一興と思え、一年前の旧交を温めたくなるような親しき存在に思えた。

at 11:12, オーナー, -

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記録更新

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今朝方、少し寒い。雪かなと思いながらも,まさか5月にと外を見ると晴天。でも、山側に目をやるとやはり雪。露天風呂の屋根などはすっかりと雪に覆われている。5月の雪は過去に2回経験しているが、7日の雪は初めて。記録が更新された。やっと花芽を出したイワウチワは大丈夫だろうか。だいの米好き肥満の旦那は、5月がこんなに低温では田植えは大丈夫か、秋に収穫は出来るのかとひたすら食い気の心配。これでは痩せるはずは無い。確かに過去に5月16日の降雪の記録があり、その年は確かに不作であったらしい。旦那の心配は仕方が無いことか。「人生パン飲みに生きる」と公言してはばからない食いしん坊には心配な雪だったのかもしれない。

at 17:36, オーナー, -

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